ありがちなものが、この動画にはない。
「こういう仕事です」という説明は一切ない。「こんなに役立ってます」という自慢話もない。だけど、九州電力送配電の仕事が持つ情熱や誇りをリアルに感じ取ることができる。思い切った手法で、若い世代の心に響くメッセージを届ける7本のショート動画シリーズ「Seven Will Stories」。九州電力送配電が抱える課題と向き合い、企画から制作まで携わった二人に話を伺った。
伝えたかったのは「この仕事はかっこいい!」
開口一番、「かっこいい動画をつくりたかったんです」と中川さん。「かっこいい」と聞くと、少し表面的な印象を受けたが、そこにはこんな思いが込めてあった。
技術系の企業に持たれがちな「きつい・汚い・危険」という3Kのイメージを払拭したい。そのために、新しい価値観として生まれた新4K「給与・休暇・希望・かっこいい」の中にある「かっこいい」と「希望」を表現したいと考えた。
財津さんは「見た目じゃないんです。使命感、技術力、チームワーク、そして社会を支える誇り。それが私たちの仕事の"かっこよさ"なんです」と言う。
しかし、それを説明するのは難しい。ましてや若い世代に向けてとなると、言葉を並べ立てるほど心が離れていってしまう。
短い映画に、ギュッと現場の思いを。
言葉に頼らず、物語で伝えたい。最初から企画の軸は「短い映画のようなもの」だった。だから制作は、映画を中心に活躍する監督に依頼した。といっても、監督に任せ切りではない。二人も、そして監督自身も現場の社員たちの輪に入り、何度も議論しながら現場の思いを一つひとつ映像に描きこんでいった。
例えば7本の動画は、すべて歌詞が異なるオリジナルソングがBGMになっている。これは、脚本を打ち合わせる中で各部門の社員が伝えた業務内容やそこに込められた思い、また実際の現場の雰囲気を体感した監督が紡いだ歌詞をもとに、さらに社員の言葉を重ねながらまとめていった。歌詞に素人が意見を言うのは難しい。だけど、みんな一生懸命に自分のイメージを伝え合った。
出演者は、全員リアルな社員。
動画に登場するのは俳優やモデルではない。実際に各職場で働く社員ばかりだ。撮影時は、出演が予定されていない社員に声をかけることもあった。しかし、誰も嫌な顔一つせずに協力してくれた。
酷暑の中、監督が求める以上の動きや作業を提案してくれる社員もいた。デジタル変革推進室篇で映し出されるコードは、プロから見てもリアルに感じてもらえるよう、実際に機能するコードを社員が作った。
まさに社員密度100%の映像だ。そうでなければ、このリアル感は表現できなかっただろう。
7本の動画を完成させたのは、九電グループのDNA
今回、話を聞いて強く印象に残ったのが、二人や映像制作者だけではなく関わった現場の人たちが、まるで自分たちの仕事のように映像をより良くするために協力していたことだ。中川さんは「一言で言うとDNAだと思います」と言う。まさに、電気を届けるという一瞬の妥協も許されない現場で培われた、一人ひとりに宿る責任感、協力し合う姿勢がなければこの動画は生まれなかっただろう。
ぜひ、たくさんの人に「Seven Will Stories」に触れてほしい。九州電力送配電の仕事だけではなく、自分の仕事にも存在している「かっこいい」を発見するきっかけになればと願う。
